令和6年能登半島地震に関するメッセージ

 令和6年1月1日に発生した令和6年能登半島地震により、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 環日本海域環境研究センターは、環日本海域の有害物質等の越境汚染の状況を、国内外の研究機関とともに共同研究の形態で調査研究を進めてきました。環日本海域環境研究センターに所属する施設は、金沢市の角間キャンパス、能美市の低レベル放射能実験施設、小松市の尾小屋地下測定室、輪島市と珠洲市の大気スーパー観測サイト、能登町の臨海実験施設があります。これらが連携して、大気・陸域・海洋の物質動態研究と生態系・ヒトの健康への影響評価研究について統合環境学的な観点で研究を進めています。

 地震発生後、これまで共同研究等を実施してきた国内外の研究機関の研究者から、環日本海域環境研究センター教職員の安否や各施設の被災状況を心配する問い合わせ、お見舞いをたくさんお寄せいただきました。皆さまのお気遣いに心より感謝申し上げます。
 今回の地震では、環日本海域環境研究センターの低レベル放射能実験施設(能美市)、尾小屋地下測定室(小松市)、さらに、珠洲市の大気スーパー観測サイトについては、軽微な被害に留まりました。一方、能登町の臨海実験施設は甚大な被害を受けました。輪島市の大気スーパー観測サイトは、道路寸断の影響で未だに施設の点検が出来ていません。

 環日本海域環境研究センターでは、今後も、被災した地域の復興の支援に全力を尽くすとともに、当施設の復旧にも最善の方法を模索し、それぞれの地域との連携をより一層推進してまいります。改めて、皆さまのご協力とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。


令和6年2月1日 
金沢大学環日本海域環境研究センター長 長尾誠也