研究紹介(調査):2024年9月の奥能登豪雨による珠洲市沖の海底環境の変化

金沢大学理工研究域地球社会基盤学系の佐川拓也准教授およびジェンキンズ ロバー ト准教授を中心とした研究チームは、2024年9月に発生した「令和6年(2024年)奥能登豪雨」によって、能登半島珠洲市沖合の海底環境が大きく変化していることを捉えました。具体的には、珠洲市沖合の特に水深約7 mから30 m(水平距離で沿岸から約300 m か ら3 kmまでの広い範囲)に泥が数cm以上の厚さで堆積していることを確認しました。 地点によっては、泥層が約17 cmにも達し、奥能登豪雨に伴う陸域からの土砂流 入により、本来砂地であった珠洲沖の海底が広い範囲で分厚い泥に覆われていることが 明らかになりました。海底環境の大きな変化により、海洋生物や漁業への影響が懸念さ れます。
海底からの試料採取は金沢大学環日本海域環境研究センター臨海実験施設の海洋調査実習船「あおさぎ」により行われ,総合技術部小木曽正造技術専門職員・船長,環日本海域環境研究センター木谷洋一郎准教授,鷹巣真琳技術補佐員が調査隊に加わりました。

※金沢大学プレスリリース
https://www.kanazawa-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/01/20250124_sagawa.pdf